2023/02/27(月)
骨粗鬆症の方に知って欲しい「カルシウムパラドックス」について
カテゴリー:体質改善
この記事では骨粗鬆症の原因についてお伝えしております
単純にカルシウムの量が不足しているから・・・
ビタミンDが不足しているから・・・
というような単純な話をするわけではありません
今回は少し違った目線でお話をしていきたいと思います
今回のキーワード
【骨粗鬆症、カルシウム、ホメオスタシス、カルシウム・パラドックス、アルカリ性】
カルシウムとは
カルシウムは「生体内において最も多く存在するミネラル」と言われています
おおよそ体重の1〜2%とされています
カルシウムの99%はリン酸と結合したリン酸カルシウムとして骨や歯などの硬い組織に存在し
残りの1%は血液・筋肉・神経に存在します
カルシウムが血液中に増えてしまうと
血管壁に付き動脈硬化や高血圧を促進したり
すい臓に付くとインスリンの分泌を低下させたり
軟骨に付くと石灰化したり
関節の変形を進めたり
しますのでたった1%のカルシウムですが体への影響は大きくあります
カルシウムの吸収と働き
カルシウムは主に小腸で吸収されます
吸収率は20〜30%とあまり高くありません
基本的にカルシウムの濃度はビタミンDやホルモンによる調整を受け一定範囲内に保たれるようになっています
骨はおおよそ3ヶ月サイクルで形成と吸収を繰り返します
50代以降になると形成量が下がってくることで骨量の減少を招いてきます
またカルシウムには細胞の分裂・分化、筋肉の収縮、神経の興奮抑制、血液凝固作用の促進などにも関与しています
カルシウムの平均摂取量は令和元年国民健康・栄養調査では
平均で504.9mg
国の規定では成人の場合
必要量は600〜650mg
推奨量は700〜1000mg
とされており不足しているので積極的に摂取することを勧めています
※上限値は2500mgと言われています。たくさん取りすぎると弊害もありますのでサプリメントなどお飲みの方はお気をつけください
命を守るための『ホメオスタシス』
ここまでは基本のおさらい
ここからは少し視点を変えてみていきましょう
まず人間には命を守るために『ホメオスタシス』という機能があります
日本語で言えば『恒常性』です
簡単にいうと【基本的には常に一定に保たれる】
例えば寒い所に行っても暑い所に行っても湿気が多い所に行っても水の中に入っても
基本的な体温は一定に保たれるようになっている
という感じです
このような動物を恒温動物と言いますね
逆に変温動物は外気が寒くなると体温も下がり生命維持が困難になりますので冬の間は暖かい所で冬眠をしますね
人間は体温だけでなく、あらゆる機能が備わっていて
今の状態を維持できるようにホルモンや自律神経が働いてくれて調整をしてくれています
これをホメオスタシスと言います
ホメオスタシスがあるから常に一定の状態をキープする事ができます
しかしキープはできますがキープしようとする際に
多少の変化であれば少しの負担で元の状態に戻す事ができますが
大きく変化をすると元の状態に戻すのにも大きな負担がかかる事になります
ホメオスタシスから見るカルシウム・パラドックス
カルシウムはアルカリ性に分類され、血液を弱アルカリ性に保つ働きをしています
【血液が酸性に傾くと副甲状腺からホルモンが分泌されカルシウムを骨から溶かし血液中を弱アルカリ性に保とう】とします
このカルシウムを血液中に溶かし出した結果
骨や歯のカルシウムが減り
血液内のカルシウムが増える
この事を【カルシウム・パラドックス】と言います
一般的にはカルシウムの摂取不足によりパラドックスが起こるとされていますが
その他に体の恒常性を保つためにパラドックスが起こっているとする説もあります
このパラドックスを防ぐためには血液内を酸性に傾けないようにする必要があります
よくカルシウムの多い食品として乳製品(牛乳やチーズなど)を食べる方がいますが、ハーバード大学の研究(1986年)、日本でも鳥取大学が1993年に発表されていますがカルシウムの摂取量が多い国ほど骨折している率が高いとされています
その後もこの結果を肯定する論文が多く発表されています
2023年2月にはプレジデント(社長や役員の方がよく読む雑誌)の記事で紹介されておりました
プレジデントオンラインより抜粋
血液が酸性に傾く要因
カルシウム・パラドックスを防ぎ、骨からカルシウムが溶け出さないように!
出来ることを確認していきましょう
重要なのは【血液内をアルカリ性に保つこと】
逆を言うと【血液内を酸性にしないこと】
酸性・アルカリ性というのはそのものに含まれるミネラルによって決まります
もっと言うともやして灰にした時のpH値で決まります
酸性食品の例
※アトピーを100日で完治した方法より引用
アルカリ性食品の例
※アトピーを100日で完治した方法より引用
基本的にはどちらに傾いても弱アルカリ性に調整されるようになっていますが
調整する際に自律神経やホルモンが働きその臓器に負担がかかっていることになります
それが過剰になった際に病院に行くような症状が出たり血液データで見て取れるようになるわけです
骨粗鬆症になっている方は
カルシウム・パラドックスが起こっている可能性があるかもしれません
ご自分の食事内容を見直してみてください
もし酸性よりの食事を多く撮っているなと思ったらアルカリ性の食事を意識してみましょう
酸性の食品にも良さはありますのでバランスが大事です
よくわからないと言う方はお気軽にご相談ください
カルシウムの不足する原因
カルシウムの平均摂取量は令和元年国民健康・栄養調査でも示されているように
現代人はカルシウム不足です
それに加えてカルシウムの消費量もものすごく増えています
カルシウムを消費するものを今からご紹介していきます
①ストレス
ストレスによってカルシウムとマグネシウムが体外で排出されてしまうことを表すデータです
(西牟田守他、(1998)マグネシウム、7,123-132)
日頃よりストレスが多い方は意識的にカルシウムとマグネシウムを摂るようにしましょう
②糖分
昔コーラを飲むと骨が溶けると言う噂が流れた事があるかと思います
この話自体は信憑性の薄い話になりますが
その発想自体はカルシウム・パラドックスが起こるためと言われています
※糖分摂取によるカルシウム低下は否定する方もいらっしゃいます
歯医者では甘いものが虫歯の原因と言われています
菌は酸性を好みますので
砂糖により酸性に傾く⇨虫歯菌が活性化⇨歯を溶かす
と言うことを考えたら体内の菌による骨の脆弱化というのも可能性はありそうですね
ちなみに砂糖といっても白砂糖は賛成ですが、甜菜糖などの黒砂糖に分類されるものはアルカリ性に分類されます
どちらにせよ砂糖の過剰摂取は健康問題と大きく関わってきますので控えることをお勧めします
日本人は血糖値を下げるホルモンが弱いですからね
依存性も強いので砂糖は極力避けましょう
③マグネシウム 不足
カルシウムとマグネシウムは非常に仲がよく双方が影響し合っています
このバランスが2:1が理想であるとされています
カルシウムも不足と言われていますがマグネシウムも不足している方が多いです
マグネシウムは代謝において一番活躍するミネラルですのでマグネシウムの摂取も積極的に行いましょう
④リン
食品添加物でよく使用されるリンですが、これが多いとミネラルを排泄してしまうと言われています
リンはいろんなものと結合しますがミネラルと結合するのが多いんですね
一般的にはカルシウムへの影響は少なく、微量ミネラルに分類されるものへの影響が大きいとは言われていますが、リンはカルシウムとマグネシウムとの結合が85%と言われていますので影響が出てもおかしくないと思われますしそのようは話は多数出てきています
リンが添加物として使用されるのは
柔らかくしたり、形を整えたり、シャキシャキとした食感を出したり、色味をよくしたり
を目的として使われる事が多く、もっとも多く使われている添加物とも言われています
成分表では
リン酸塩、pH調整剤、調味料(アミノ酸等)、かんすい、膨張剤、ベーキングパウダー、イーストフード、ガムベース、乳化剤(チーズのみ)、ピロリン酸Na、etc
上記の表示がある場合にはリンが使用されている
ご覧いただいても分かるようにリン無くして現在の食事は不可能に近いです
それでも成分表を見る事で少なくすることはできるかと思いますので是非参考にしてみてください
最後に
現代食において酸性に傾く事が多いために酸性はよくないアルカリ性が良いと言われているだけです
アルカリ性に偏りすぎてもよくありません
何事もバランス良くということになります
ご自分の食べているものを見比べてみてどちらに偏っているのか判断してみてください
強酸性のものを食べている割合が多ければ
強アルカリ性や中アルカリ性のものを意識して食べる
など調整をしてみてください
何度もお伝えしますが、注意すべきことはやはり食事というのは【バランスが非常に大切】です
強酸性といえど炭水化物や醤油から摂れる栄養素は絶対に必要です
極端な根拠や実績のない食事療法に切り替えるのはやめましょう
必ず指導してくれる人、見てくれる、相談できる方と一緒に行ってください
食事療法はその方によって独自の考えを持っている方が多いです
自分にある食事療法を実践している方が見つかるといいですね
もし私に相談したいことなどありましたらいつでもお気軽に連絡してください
最後までお読みいただきましてありがとうございました
少しでもお役に立てましたら幸いです
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